役者に必要な三つ。これは、私が芝居を始めた時、一番最初に教わったことです。
 
１． 想像力
文字通り、色々なものをイメージする力のことです。実際には目に見えていないもの、聞こえていないもの、触れていないものなどを、表現する為に必要な力です。これがあると、経験値の低い事柄もこなせるようになります。　　　
 
２． 集中力
自分ではない人物になりきり、その人物として舞台に立つのですから、集中力は大切です。それと、舞台では観客が目の前にいます。その観客の声（笑い声など）が聞こえることもあります。
その他、思わぬハプニングにみまわれたりします。そんな時、素に戻っては、芝居が台無しになってしまいます。
 
３． 感情の開放
簡単に言うと、恥かしがらないで演じる、と言うことです。これは、集中力とも関係してきますが、テレながらでは、演技は出来ません。簡単な例をあげると、何年も付き合っている恋人同士が抱き合うシーンがあるとします。この時、テレながら演じていると、恋人同士に全く見えません。
おそらく、腰の引いた不自然な形になるでしょう。まず、この開放が出来ないと、どんな演技も出来なくなってしまいます。
この三つを常にクリアして、演技の上達は成り立つと思います。